世界中で遊ばれるオセロの生みの親、長谷川五郎氏がつくり出した知られざるボードゲーム「SKYGUESTスカイゲスト)」

SKYGUESTスカイゲスト)は、どちらが先に相手の本陣に駒を4つ入れることができるかを競うゲームです。
黒(Night)、白(Day)の駒を交互に斜めに前進させ、隣接するマスにある駒は飛び越し、宇宙界と呼ばれる盤の外周(★)で90°反射する部分がポイント!
そして、太陽や月が描かれた駒と無地の駒が接触したら「チェック」!
チェックされたら必ず駒を動かすルールが、ゲームをさらに面白くします。

SKYGUEST盤

長谷川氏のこだわり①:引き分けや千日手がない!

1対1のボードゲームは、オセロしかり、将棋やチェスしかり、引き分けや千日手などの膠着状態に陥ることがありますが、スカイゲストには、斜め前方にしか進めない(行ったり来たりできない)制約と黒白どちらか一方は前へ進めるという工夫がされているため、必ず勝敗がつくのが魅力です。これは、長谷川氏の大きなこだわりのポイントでもありました。

長谷川氏のこだわり②:公平・平等、誰でも楽しめる!

長谷川氏のゲーム創りの根底にあるものは「限りなく公平・平等に近い」「ルールが簡単で、老若男女だれでも楽しんでもらえる」ゲームであること。
この2点のように、ゲームの考案者は、想いをのせることができます。昨今AIが発達して、ゲームを解析する能力は人間を凌ぐようになってきました。しかし、こんな人に体験してほしい!楽しい・面白いと思ってほしいと願いゲームをつくることは、人間にしかできないと、この話を聞かされた時に強く感じました。

SKYGUEST(スカイゲスト)の面白さとは!!

“究極のボードゲーム”

長谷川氏は自身の著書『ミラクルファイブ入門』(2010年、河出書房新社)の中でもスカイゲスト(テンゲスト)を“究極のゲーム”と説明しています。
引き分けや千日手が絶対に起こらないことに加え、相手の本陣を占領するという目的達成のためには駒を1段1段巧みに“時”を有効に過ごしながら前進させていくことが重要な要素になることから“人生”に例えることのできる完成度の高いゲームです。

8×7路盤のズレが生み出す駒移動の極致

たった28マスの中にある僅か4か所の空きマスへの移動を繰り返すだけのゲームに、長谷川氏が8×7路盤+反射ゾーン、そしてチェックを加えたことで、誰もが未体験の神秘的なゲームとなっていると思います。最大10ターンする駒の移動は見つけただけでも楽しくなります。